リベラル・フェミニズム(liberal feminism)とラディカル・フェミニズム(radical feminism)の思想:4
この記事は、[前回の記事]の続きになります。フェミニズムの思想や価値観は、各分野において多岐にわたって複雑化しているが、フェミニズムの『歴史的な変化』は大きく以下の"3つの期間"に分類することができるとされている。最近のフェミニズムは、『リベラル・フェミニズム』と『ラディカル・フェミニズム』との対立図式が強調されやすくなっている。
リベラル・フェミニズムは個人主義的・リバタリアン的な価値観に根ざして『男性の敵視・結婚や家族の否定』をしないようになっているが、ラディカル・フェミニズムは男性の支配性と女性の従属性という権力論を前提にして、『男女間の階級闘争的な改革・結婚や家族による女性抑圧』を説くかなり過激な一般には受け容れられにくい思想になっている。
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第一波(18世紀〜20世紀初頭)……近代国家における法律的・制度的な男女の権利の平等を目指した時期であり、当時のフェミニストは『女性の投票権・参政権・被選挙権・就労の権利・財産権』など法的な権利を獲得するために闘争を行い、制度面での分かりやすい男女差別(男尊女卑)を無くそうとしていた。
第二波(20世紀初頭〜1970年代頃)……アメリカの『ウーマンリブ運動』を象徴的な活動として、より徹底した『男女の実質的平等の実現』が目標とされるようになり、男女の待遇格差や性別役割(性差による規範)を生み出している社会構造・経済制度・企業文化・伝統的価値・政治体制などが激しくバッシングされた時期である。日本では1960年代の新左翼思想に基づく全共闘運動と連動する形で、女性解放・男女同権を掲げるフェミニズムが社会に緩やかに浸透していき、1980年代以降は具体的な男女同権社会(男女共同参画社会)を推進する法律が可決されるまでになった。
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ポジティブ・アクションの積極的なフェミニズムの市民運動が展開されて、職場の昇進・賃金における男女の平等が要求され、男子のみしか進学できない男子校・名門校の寮が批判され、女性の自己決定権として『中絶合法化』が求められたりもした。第二波のフェミニズムによって、男女の権利的・制度的な平等化はほぼ成し遂げられたので、この第二波によって『フェミニズムの歴史的な役割』は終焉して20世紀後半以降は『女性の時代・女性優位社会』になったとする見方もある。
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第三波(1970年代〜)……フェミニズムの思想や価値観が多種多様な方向性に分化した時期であり、構造主義やポストモダン思想のムーブメントの影響を受けたり、社会的な性差としてのジェンダーのフラット化(中立化)を目標にしたりし始めた。フェミニズムの普遍的な一般化として、『白人中流階級の女性のモデル化』を疑問視する動きも出始め、人種・民族・経済階層・社会階級・セクシャリティ(性指向)などの影響をできるだけ受けない、普遍性の高い新たなフェミニズムを模索する動きもでてきた。
客観的に認識しやすかった『法的・権利的・制度的な男女不平等』の多くが、先進国では平等化されていったため、第三波のフェミニズムは『心理的・ジェンダー的・構造的な男女差別の基盤』を変革しようとするより先鋭的で思想的なものになっている。かつてよりも女性主義の運動としての説得力・必要性を持ちづらくなっていて、男女の完全な平等化・中立化を目指すようなラディカルなフェミニズムやジェンダーフリーに対しては、『伝統的な婚姻・家族のあり方』を破壊するということで、保守主義者(現在の社会・家族を擁護する立場の人)の批判も強まっている。
現実的な男女平等の目標を掲げる個人主義的な"リベラル・フェミニズム"と徹底した原理的な男女平等(男性主義・女性蔑視の糾弾)を掲げる革命主義的な"ラディカル・フェミニズム"とは、同じフェミニズムを自称していても、その思想や活動の具体的内容は大きく異なるものになっている。
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